エキューム 2018
国:France(フランス)
地域:Bourgogne(ブルゴーニュ)
品種:Pinot Noir (ピノ・ノワール) 1/3
Aligote (アリゴテ) 2/3
タイプ:White (白)
栽培:ビオディナミ
度数:11%
インポータコメント
残糖が10〜15gになったところで温度を下げ(18度→13度)、瓶詰めします。
その後、再度瓶の中でゆっくり発酵。
柔らかなペティアンに。
きっちりミネラルなアリゴテにピノをまぜて、柔らかさをだしています。
心地よいのど越しの泡です。
■生産者
Sextant (セクスタン)
本拠地:フランス・ブルゴーニュ
ジュリアン・アルタベールがマコネやボジョレでいくつかの研修を経て、やっぱりナチュールのドメーヌで働きたいと2002年にドミニク・ドゥランのところで収穫作業をしてから、お弟子さんとして勉強を始めてはや19年。
自分のワインであるSEXTANTを造り始めて12年目になるジュリアン。
見事なワインを仕上げるプロにはなりました。
今や大師匠のドミニクをもうならせる造り手として頑張る毎日です。
彼のワイン造りの特徴は、自社畑のぶどうを使うことはもちろん、信頼のおける友人たちのぶどうも使ってこれまでのブルゴーニュでは考えられない斬新な組み合わせや醸造でユニークなワインを生み出すこと。
造りのセンスが抜群だからこそできる技です。
このところは15アイテムほどのワインを造るようになりました。
これからがますます楽しみなジュリアン。
ワイン生産者の家系ではないジュリアンですが、子供の頃バカンスによく遊びに行ったおじさんのところが牛乳を生産する酪農家だったことから、農業に興味を持っていたといいます。
そこで、農業高校に進んだのですが、専攻したのがワイン醸造でした。
そんな中で初めて経験したぶどうの収穫。
全ての作業が面白くて楽しくて雰囲気にも感動し、そこですっかりワイン造りの虜になってしまったのだとか。
最初はボジョレーの生産者のところで手伝ったり、その次には大手の有名シャトーで研修もしたのですが、最終的に卒業のための1年間の研修先を決める時に自然派生産者のところを選ぶことにしたのです。
そこで、生産者リストを見て、初めて訪ねたのがドミニク・ドゥランでした。
もちろん、ドゥランがどんな人物かも全く知らないまま・・・。
実はビオディナミの生産者の中ではかなりの大物なのですが。
「コーヒーを出してもらって、いろいろ話して、研修をお願いしたんだけど、1年間の研修はちょっとねぇ・・・ってドミニクに言われて。2週間後に電話するよっていうことで帰ったんだけど、なんと、翌日電話があって、書類を作る期日はいつだっけ?って聞かれてね。とっさに明日の6時って言ったら、あ、それじゃ明日って。」
方向性を買われ、イザベそのままもう10年が経ってしまったと笑うジュリアン。
ちなみに、実践に励んだ結果、卒業に必要な研修レポートはいまだに出していないとか。
ドミニクのところにやって来た頃は醸造科で学んだ農薬や除草剤、酸化防止剤などを普通に使うワイン生産しか知らなかった彼は、ビオディナミどころかビオですらよく理解しておらず、畑での作業も、醸造法もすべてが初めてのことばかりで、驚きの連続だったといいます。
それでも、自然派生産者の中でも本物の実力派であるドミニクを通して自然派ワインの素晴らしさを実感し、体験していくうちに「自然の声を聴き、会話をしながらワインを造る」というドミニクのモットーを理解するようになりました。
そして2007年、小さな畑を借り、ドミニクのカーヴの一部を借りてついに自分自身のワインをリリースしたのです。
目指す方向を見失わないようにと六分儀=セクスタンをワイン名にしました。
ワイン造りを手伝うことははもちろん、ビオディナミ、畑にまく500番や501番のプレパラシオンはドミニクと共に作ります。
自分の畑でもドミニク同様、トラクターを使わず、馬で耕作することで、土壌を押し固めることなく、健全な土を作り、自然酵母をはじめとする生物環境を整えるように努めています。
もちろん、収穫から、発酵、熟成に関しては亜硫酸は無添加です。
収穫は師匠のドミニクの畑を優先するので、自分の畑はその後。
つまり、やや遅めの時期になるので、かえって良く熟したぶどうが収穫でき、旨みのあるワイン造りに役立っていると言えます。
ジュリアンのトレードマークはハンチング。
彼女に似合うと言われたから、と照れるシャイでピュアな性格はそのままワインに反映されて、素晴らしくピュアでまろやかなワインを造っています。
2007年から造り始めたワインも年々、品質が向上、最近ではマスコミに取り上げられることも少なくありません。
1979年生まれのジュリアン。
これからがますます楽しみな生産者のひとりです。