トランジュマンス・リプティド 2022
国:France (フランス)
地域:Roussillon (ルーション)
品種:Carignan (カリニャン) 60%
Syrah (シラー) 10%
Muscat d’Alexandrie (ミュスカ・ダレクサンドリー) 30%
タイプ:Red (赤)
土壌:石灰岩
SO2:無添加
度数:11.5%
インポータコメント
ブドウはカネ=タン=ルシヨンの生産者レ・サリケア(ヴァンサン・ラファージュ)から購入。
購入と言ってもただブドウを買うだけではなく、一緒に収穫をしています。
ミュスカとシラーはブドウを粉砕し全房で7日間、カリニャンは1日だけマセラシオンしています。
その後に油圧式プレスを使って圧搾。
天然酵母による発酵で冬の間はワインを動かさず澱と共に熟成し4月に澱引き。
澱引き後の5月にSO2無添加で瓶詰め。
軽い赤ワインで、開けたては控えめな香りが感じられますが、時間が経つと花のような香りやミュスカ・ダレクサンドリ由来の非常にアロマティックなエキゾチックフルーツの風味が現れます(鼻に感じる香りは白ワインを想像させるほどです)。
ワインはさらに、フレッシュなブルーベリーのような赤い果実の風味へと発展し、酸味とタンニンのいいバランスが調和します。
カリニャンのタフさも感じられ、熟成が進むとワイルドなニュアンスも出てきます。また、シラー由来のホワイトペッパーのようなスパイシーさも楽しめます。
■生産者
Cotze (コッツェ)
本拠地:フランス・ルーション
ウィルフリードは長年レストランで働いた後、ワイン造りとナチュラルワインに興味を持ち始めました。
そこで彼はカルスにあるドメーヌ・アマガのピエール・ダノワに師事し、次にドメーヌ・マタッサのトム・ルッブに師事しました。
2019年に故郷のサルダーニャ地方(スペインとフランスの国境付近)で土地を購入する機会があり、その後高い標高のブドウ畑プロジェクトを立ち上げることにしました。
当初、彼のブドウの木は若すぎてブドウができなかったため、ルシヨン低地でブドウの木を購入し、山で育てることで最初のキュヴェを生産しました。
このプロセスは、最初のキュヴェの名前にインスピレーションを与えました。
「トランジュマンス」は、スペイン語で家畜を夏と冬で放牧地間を移動させる「移牧」のことです。
ウィルフリードは近年の地球温暖化をよく理解しているので、この「高地のブドウ畑」プロジェクトを考えました。
ローカルのルシヨン品種の代わりに彼は南仏では見かけない様々なセパージュ(モンデュース、アルテス、サヴァニャン、ピノ・ノワール、ガメイ、シルヴァーナー)でワインを造ることができます。
土壌はシルトで牧草地を畑にしており、ブドウの木は2020年5月に植えられました。
コッツェの最大の特徴はブドウ畑は3つの異なる標高で構成されていることです。
低地(1270m)ではシャルドネ、シルヴァーナーを、中腹ではピノ・ノワール、ソーヴィニョン、少し標高の高い場所ではシルヴァーナー、高地(1340m)ではピノ・ノワール、ガメイ、モンデュースと南仏らしからぬラインナップです。
ウィルフリードは2022年には低地で約2ha追加でブドウを植えようとしています。
ブドウは手作業で収穫しており、発酵は天然酵母のみ使用して行われます。